土木学会論文集E2(材料・コンクリート構造)
Online ISSN : 2185-6567
ISSN-L : 2185-6567
和文論文
コンクリートの乾燥収縮ひずみの最終値に養生時の温度履歴が与える影響
綾野 克紀藤井 隆史
著者情報
ジャーナル フリー

2014 年 70 巻 4 号 p. 428-440

詳細
抄録

 本論文は,乾燥収縮ひずみの最終値に与えるコンクリートの養生中の温度履歴の影響を調べたものである.橋梁の上部工においても,支間の長大化にともない,高強度コンクリートの使用に加えて,部材厚の増加により,養生中のコンクリート温度が高くなる傾向にある.本研究では,実構造物レベルの部材において,コンクリートが養生中に受ける温度履歴が,乾燥収縮ひずみに与える影響を調べ,養生中の温度が高いほど,乾燥収縮ひずみの最終値は小さくなることを実験的に明らかとした.また,コンクリートの乾燥収縮ひずみの最終値と養生温度の関係を表す構成則と,その構成則を用いて,養生中に種々の温度履歴を受けるコンクリートの乾燥収縮ひずみの最終値を求めるための硬化則を提案した.

著者関連情報
© 2014 公益社団法人 土木学会
前の記事
feedback
Top