抄録
本研究は, 屋久島で最もウミガメの上陸数の多い永田地区いなか浜を対象に, 今まで明らかにされていないウミガメの産卵活動と海浜環境の相関を検討した.研究方法として赤外線カメラによるウミガメの産卵活動観測,DGPS を使用した海浜縦断地形変化観測とアメダス気象データ解析を行った.
その結果,いなか浜は侵食海岸の特徴を有しており,地形変化は風場の季節変動と連動している可能性が高いことがわかった.またウミガメの産卵活動観測には赤外線カメラによる観測が有効であることを示し,観測期間中に発生した水道形成の影響による産卵活動の変化について検討を行った。