土木学会論文集B3(海洋開発)
Online ISSN : 2185-4688
ISSN-L : 2185-4688
海洋開発論文集 Vol.30
大阪湾圏域における鉄道インフラ施設の津波防災・減災対策の現状と課題
宇野 宏司廣瀬 裕基
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2014 年 70 巻 2 号 p. I_996-I_1001

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抄録
 南海トラフ巨大地震による津波で大阪湾圏域の沿岸部には大きな被害が及ぶことが懸念される中,緊急避難場所としての駅舎利用や堤防としての機能発現など,沿岸部の鉄道インフラ施設を活用した防災・減災が期待される.本研究では,大阪湾圏域沿岸部を走るJR阪和線・紀勢本線(天王寺~串本),阪神本線・なんば線(三宮~大阪難波),南海本線(難波~和歌山市)の路線構造や駅舎(全149駅)の標高・構造を調査するとともに内閣府の中央防災会議のモデル検討会で示されたシミュレーション結果を活用することによって,現時点での想定津波に対する浸水可能性を検証し,鉄道施設による津波防災・減災効果を明らかにした.また,大阪湾圏域の鉄道インフラ施設による津波防災・減災対策の現状と課題を整理した.
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© 2014 公益社団法人 土木学会
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