2022 年 78 巻 2 号 p. I_505-I_510
2011年の東日本大震災により発生した津波は従来の予測をはるかに超え,建築物や自動車,船舶などが流され,大量の漂流物によって壊減的な被害を受けた.そのため,津波発生時において浮体式津波避難シェルターを用いた避難方法が提案されており,本研究では漂流物模型に加速度センサを取り付けて津波衝突時の角度を測定した.さらに喫水の変化を測定し,模型の挙動に起因する水圧を補正することで波力を算出した結果,浸水深によって波力が最大となるタイミングは異なるが,漂流状態になると次第に小さくなることが明らかとなった.