2022 年 78 巻 2 号 p. I_805-I_810
地盤改良工事では,地中埋設物位置の不整合や地盤条件の不一致等の問題で,施工時に設計を変更せざるを得ないケースが間々ある.このような場合には,地盤改良の効果を適切に評価するための出来形管理手法が必要になると考え,本研究では,薬液改良地盤を対象に,改良効果の可視化手法としての物理探査の適用性について検討した.P波減衰トモグラフィ探査法に着目し,室内模型実験と現地実験を実施した結果,P波の減衰率により薬液改良前後の地盤の状態変化を把握できることを明らかにした.さらに,施工管理情報と物理探査結果をBIM/CIM により統合管理する方法を提案した.