土木学会論文集B3(海洋開発)
Online ISSN : 2185-4688
ISSN-L : 2185-4688
海洋開発論文集 Vol.38
Deep Learningによる港湾海域における浮遊ごみのモニタリング手法の構築と漂流状況の把握
遠藤 徹済木 智貴増田 和輝酒井 大樹
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2022 年 78 巻 2 号 p. I_877-I_882

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抄録

 港湾海域は浮遊ごみが漂流しやすく,ごみの漂流状況を把握することは港湾管理上,重要な課題である.本研究では,漂流ごみの簡易モニタリング手法の構築を目的として,海面画像からディープラーニングによる漂流ごみの自動検出モデルの構築を試み,港湾海域で長期間撮影した海面画像に適用して漂流ごみのモニタリングを実施した.海面画像は大阪湾奥部の鳴尾浜の泊地に定点カメラを設置して取得した.海面画像から漂流ごみの教師画像を作成し,教師画像の種類と学習モデルの組み合わせが異なる複数の学習済モデルの検出精度を検証して海面画像から木材とその他ごみが検出可能なモデルを構築した.また,2020年7月から12月に撮影した海面画像に適用して漂流ごみの流入・流出状況について検討した結果,漂流ごみのうち大部分が木材であることを明らかにした.

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© 2022 公益社団法人 土木学会
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