2018 年 74 巻 3 号 p. I_121-I_129
高速道路で標準採用されているポーラスアスファルトは,その変状形態として,基層のはく離に起因する,ポンピングやポットホール等が発生しやすいという特徴を有している.しかし,わだち掘れ等とは異なる局部的な変状であるため,これを定量的に評価する方法が確立されていない.そこで,筆者らは,過年度から,ポーラスアスファルトの局部変状の抽出方法について検討しており,路面性状測定車で取得している横断プロファイルを三次元点群データ化することにより,局部変状を定量的に評価できる可能性を示した.さらに,本研究では,標準偏差値で集計した三次元点群データを多段階に区分した色情報に変換し画像データ化した上で,ディープラーニングを用いることで,局部変状箇所を効率的に抽出できる手法を考案し,その有効性を示した.