土木学会論文集E1(舗装工学)
Online ISSN : 2185-6559
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舗装工学論文集第23巻
  • 上野 千草, 丸山 記美雄
    2018 年 74 巻 3 号 p. I_1-I_9
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/25
    ジャーナル 認証あり
     積雪寒冷地の路盤や路床は,冬期間の凍結や,凍結融解作用による支持力低下などの影響を受ける過酷な条件下にある.このため,凍結深さや凍結融解の状況を把握することは積雪寒冷地において舗装を構築する上で重要である.これまでに,路盤材料および路床材料を対象に,凍結・融解状況を電気抵抗の変化により評価する方法について基礎的な検証を行い,これらの材料の凍結・融解の判定に有効であることを確認した.本検討では,実際の舗装体内の下層路盤と路床に多数の電極を等間隔で配置したセンサを設置し,凍結および融解時の電気抵抗測定および凍結深さ等の測定を試みた.その結果,凍結深さの測定や,凍結および融解状態の把握に適用できる可能性が示唆されたため報告する.
  • 岸川 鉄啓, 川口 貴之, 中村 大, 川尻 峻三, Otgonjargal DAGVADORJ
    2018 年 74 巻 3 号 p. I_11-I_18
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/25
    ジャーナル 認証あり
     高度成長期に集中的に整備された水道管は一斉に老朽化が進んでおり,全国的に改良と更新が急務になっている.このため,温暖な地域ではコスト削減と更新期間の短縮を実現するため,規制緩和に基づく浅層埋設が検討・実施されている.北海道のような寒冷地では,水道管は基本的に凍結深よりも深く埋設しなければならないが,そのような地域であっても,浅層化可能な範囲について検討することは重要となってきている.そこで本研究では,北海道東部にある北見市内の舗装路下に埋設された水道管周辺で計測した地中温度に基づき,二次元熱伝導解析等を用いて凍結リスクを考慮した埋設深について検討した.
  • 川崎 祐征, 末原 皐多, 早野 公敏
    2018 年 74 巻 3 号 p. I_19-I_27
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/25
    ジャーナル 認証あり
     本研究では,東海道新幹線の粘性土路盤区間における保守多投入箇所の成因の検証を目的に,道床・路盤状態を模擬した模型地盤に対して繰返し載荷試験を実施し,道床厚や含水状態がバラスト軌道の沈下に与える影響について検討を行った.模型地盤は実物の1/5サイズとし,バラスト,細粒化バラスト,砕石混じりロームの3層構成とした.試験結果から,道床厚(バラストと細粒化バラストの層厚の合計)が薄くなると載荷初期の沈下量は小さいが,路盤圧力が大きいため,路盤表層の飽和度が上昇すると路盤表層が軟弱化してまくらぎの沈下進みが速くなること,一方で道床厚が厚くなると路盤表層の飽和度が上昇してもまくらぎの沈下進みは遅い傾向にあることが明らかとなった.
  • 河村 直哉, 坪川 将丈
    2018 年 74 巻 3 号 p. I_29-I_36
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/25
    ジャーナル 認証あり
     航空機の走行により路面に大きな変形や陥没を招く空洞の大きさ等を明らかにするために,路床に幅 1~2mの空洞を有するアスファルト試験舗装を製作した後,航空機荷重等により繰返し走行試験を行った.アスコン層が約20oCの条件下で航空機荷重を5往復させた場合には,幅 2mの空洞上の路面が最大で40mm変形し,6往復目には舗装に破壊の兆候が確認された.また,アスコン層が25~29°Cの条件下で航空機荷重を35往復させた場合には,幅 1mの空洞上の路面が最大で65mm変形した.路床に幅 1m以上の空洞が発生し,アスコン層の平均温度が25°C以上の時には,航空機の走行で早期に大きな変形が生じる可能性がある.
  • 川村 和将, 亀山 修一, 伊倉 雄弘, 城本 政一
    2018 年 74 巻 3 号 p. I_37-I_45
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/25
    ジャーナル 認証あり
     舗装マネジメントシステムのデータベースに蓄積された路面性状データ,舗装補修データなどを使用し,東名高速道路の舗装の長期供用性について考察した.舗装の使用年数を短期,中期,長期に分け,その区間のFWDによるたわみ量を比較したところ,たわみ量が小さいほど使用期間も長くなる傾向であった.また,修繕計画の策定資料とするために,各保全・サービスセンターごと,使用年数レベルごとに修繕判断値を超える区間の割合を算出した.その結果,IRIついては使用年数が短いグループの修繕必要割合が最も大きくなった.路盤の支持力がIRIの進行に影響している可能性がある.
  • 川上 篤史, 佐々木 厳, 岩永 真和, 寺田 剛, 藪 雅行
    2018 年 74 巻 3 号 p. I_47-I_52
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/25
    ジャーナル 認証あり
     ポーラスアスファルト舗装(以下,排水性舗装)は,平成8年に日本道路協会「排水性舗装技術指針(案)」が発刊されて以来,国道や高速道路を中心に広く普及してきた.また,排水性舗装の普及が始まって20年以上が経過しており,排水性舗装の更新工事による発生材の増加が今後も見込まれる.しかし,排水性舗装発生材にはポリマー改質アスファルトH型が使用されていることや,骨材配合が密粒度混合物と大きく異なることから,その再生方法には配慮が必要である.本研究は,茨城県つくば市の国道において,平成18年から19年にかけて施工された,再生骨材を用いた排水性舗装(再生排水性舗装)について,供用10年後の耐久性および供用性について追跡調査を行った結果について報告する.
  • 加納 陽輔, 赤津 憲吾, 秋葉 正一
    2018 年 74 巻 3 号 p. I_53-I_61
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/25
    ジャーナル 認証あり
     近年,舗装用資材の繰り返し再生利用を視座とした様々な研究成果が蓄積されつつあるものの,再生骨材配合率の適性や再生用添加剤の有効性に未だ不明確な点が多く,資材の持続的利用を担保するには至っていない.高温高圧水の溶媒特性を活かした水熱分解技術は,現在,オイルサンドビチュメン等の改質プロセスにも応用されており,著者らは,亜臨界水を溶媒としたアスファルト抽出試験の開発過程で,旧アスファルトの性状が回復する傾向を確認した.本研究では,実用例が多い200~350℃の亜臨界域に着目し,水熱分解技術による旧アスファルトの性状回復効果を検証した.その結果,旧アスファルトが水熱分解によって低分子化,さらに酸化還元され,化学性状,物理性状とも概ね素材状態に復元する可能性を確認したので報告する.
  • 越 健太郎, 今井 龍一, 金井 翔哉
    2018 年 74 巻 3 号 p. I_63-I_70
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/25
    ジャーナル 認証あり
     我が国は,かつて経験したことのない社会資本の維持管理時代を迎えており,道路舗装ストックに着目すると,100万km以上の持続安定的な維持管理の遂行が必要である.その中で,道路舗装材料の生産量は減少しており,アスファルト合材の製造工場の経営維持も難しく,合材工場数も年々減少している.このままで推移していくと舗装材料を供給できない道路が顕在化することが懸念される.
     本研究の目的は,社会資本の要である道路舗装の維持管理に欠かせないアスファルト合材の供給圏域の分析を実施し,持続安定的な供給のあり方の提言としている.本論文は,全国の道路を対象にアスファルト合材の供給圏域をマクロ分析して供給可否道路の有無を概観し,今後の方向性を述べる.
  • 高橋 修, 平澤 佑太
    2018 年 74 巻 3 号 p. I_71-I_77
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/25
    ジャーナル 認証あり
     近い将来,旧アスファルトの品質基準を満足しない再生骨材の発生量増加が予想される.品質基準を下回る再生骨材であっても,その混入量を低く抑えれば,再生アスファルト混合物の素材として有効利用できるものと考えた.本研究では,その妥当性を考察して基礎的資料を得ることを目的に,品質基準を下回る再生骨材を使った再生アスファルトコンクリート(アスコン)の性能を評価した.表・基層用アスコンとしての剥離抵抗性とひび割れ抵抗性に注目し,これらの性能を室内試験で確認した.その結果,再生骨材の混入によって再生アスコンは強度的に硬くなるが,脆性が高くなってひび割れが発生しやすくなること,及び基準を下回る再生骨材であっても混入率を抑制すれば現行の再生アスコンの性能を満たし得ることがわかった.
  • 山下 貴弘, 佐藤 研一, 藤川 拓朗, 古賀 千佳嗣, 市岡 孝夫
    2018 年 74 巻 3 号 p. I_79-I_84
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/25
    ジャーナル 認証あり
     東日本大震災以降,原子力発電の利用が減少傾向にある.これに伴い,火力発電の利用は増加しており,その中でも石炭火力発電は大きく利用率を伸ばし,現在,日本国内の発電量の約32%を担う存在となった.石炭火力発電に伴い副次的に発生する石炭灰は,年間約1,200 万トン発生しており,年々増加傾向にある.本研究において,フィラー材として使用される石灰石粉と石炭灰の物理特性が類似していることから,石炭灰をアスファルト混合物フィラー材として使用した際における,各種力学特性及び周辺環境への影響に加え,試験施工において実際の影響について検討を行った.本報告において,石炭灰使用アスファルト混合物における,基本的な物理特性及び重金属溶出,試験施工における周辺環境への影響についての結果を報告する.
  • 佐々木 優太, 髙橋 清, 富山 和也, 萩原 亨, 渡辺 健太
    2018 年 74 巻 3 号 p. I_85-I_93
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/25
    ジャーナル 認証あり
     国は第8期北海道総合開発計画において,サイクルツーリズムを推進している.このうえで,自転車の走行路面の状態は,サイクリストの安全性や快適性の確保において重要な要素である.しかし,自転車からみた路面平坦性の評価指標は構築されていない.そこで本研究は,路面平坦性評価のための自転車振動モデルの開発を目的に,自転車のハンドル部及びタイヤ部に,加速度計を取り付けて加振実験を行い,自転車の周波数応答関数を算出した.その結果,乗り心地に影響する共振域が2箇所に存在したことから,2自由度系による自転車振動モデルの開発を試みた.さらに,モデルを用いたシミュレーションと実測値の上下振動を比較し,再現性を検証したところ,ハンドル部において高い再現性が確認され,振動特性を示すうえでのモデルの有効性が確認された.
  • 大窪 和明, 全 邦釘, 橋爪 謙治, 藤田 尚
    2018 年 74 巻 3 号 p. I_95-I_103
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/25
    ジャーナル 認証あり
     本研究では,四国地方の高速道路における舗装を対象として,ひび割れ率,わだち掘れ量,IRI のそれぞれで見たときの劣化速度について探索的空間データ分析を行った.その結果,これらの路面性状値の劣化速度には空間的自己相関が生じていることが示された.また,劣化速度の速い道路区間が集中しているようなホットスポットを特定し,その地理的分布は路面性状値によって異なることが明らかになった.さらに各道路区間を路線や構造種別によって分類し,一般化線形混合モデルを用いて,ひび割れ率の劣化速度に与える影響を定量的に評価したところ,ホットスポットに属する道路区間においては切土や盛土といった構造種別が劣化速度に大きな影響を与えていることが明らかになった.
  • 田中 俊輔, 丸山 記美雄, 武市 靖, 古田 智大
    2018 年 74 巻 3 号 p. I_105-I_112
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/25
    ジャーナル 認証あり
     北海道型SMAは 2016年より,高規格幹線道路を中心に普及が進んでいる.また,近年,高規格幹線道路よりも高い耐久性が要求される一般国道への施工も増加し,今後さらなる普及が予想される.したがって北海道型SMAは,走行安全性能を最低限確保しつつ,高耐久化を実現することが求められている.本研究は,走行安全性能を確保しつつも,従来の北海道型SMAより高耐久化な混合物の開発を目指し,配合や走行安全性評価に関する室内試験を行った.その結果,粒度およびアスファルト量と,耐久性および路面テクスチャの関係を明確にできた.さらに,路面テクスチャと走行安全性能との関係を明確にし,高耐久化を目指しつつ走行安全性も確保できる混合物の開発に向けて,基礎的知見を得ることができたので報告する.
  • 平野 広隆, 水谷 司, 石田 哲也, 安中 智, 鈴木 清
    2018 年 74 巻 3 号 p. I_113-I_120
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/25
    ジャーナル 認証あり
     本研究では,舗装表面の三次元点群データを短時間フーリエ変換(STFT)することによって,排水性舗装で顕著に現れる局所劣化を検出・評価することを目的とした.舗装全面に対するSTFTにより得られる空間周波数領域の振幅スペクトルの最大値を用いることで,局所劣化の検出が網羅的に可能であることを実路面で実証した.また,振幅スペクトルの平均値とIRIの間に相関があることを見出し,局所劣化が顕在化する前の舗装の劣化度を診断できることを示した.これらの指標算出に際するパラメトリックな検討も同時に行った.提案手法は舗装の局所劣化の検出を自動化できると同時に,局所劣化以外のスケールを持つ劣化パターンや舗装以外の表層に対しても応用可能性がある.
  • 江口 利幸, 川村 彰, 富山 和也, 高橋 茂樹, 大町 晋一郎
    2018 年 74 巻 3 号 p. I_121-I_129
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/25
    ジャーナル 認証あり
     高速道路で標準採用されているポーラスアスファルトは,その変状形態として,基層のはく離に起因する,ポンピングやポットホール等が発生しやすいという特徴を有している.しかし,わだち掘れ等とは異なる局部的な変状であるため,これを定量的に評価する方法が確立されていない.そこで,筆者らは,過年度から,ポーラスアスファルトの局部変状の抽出方法について検討しており,路面性状測定車で取得している横断プロファイルを三次元点群データ化することにより,局部変状を定量的に評価できる可能性を示した.さらに,本研究では,標準偏差値で集計した三次元点群データを多段階に区分した色情報に変換し画像データ化した上で,ディープラーニングを用いることで,局部変状箇所を効率的に抽出できる手法を考案し,その有効性を示した.
  • 浅田 拓海, 川村 和将, 石田 篤徳, 亀山 修一
    2018 年 74 巻 3 号 p. I_131-I_139
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/25
    ジャーナル 認証あり
     本研究では,路面性状測定車による高速道路の路面画像にConvolutional Neural Network(CNN)を適用し,ひび割れとパッチングを高精度で検出し,ひび割れ率を自動算出する手法を開発した.まず,目視スケッチ画像を基にひび割れ部等の小片領域を抽出し,CNNモデルの学習用データセットを自動生成した.小片領域サイズを複数設定し,モデルの精度比較を行ったところ,サイズ150以上では過学習となる可能性があり,90~120などの中間サイズではひび割れやパッチングの見逃し,誤検知が比較的少なくなることが分かった.モデルを路面画像に適用してひび割れ率を算出し,従来のスケッチ法と比較した.その結果,サイズ90(実寸3cm×3cm)で最も精度が良く,ひび割れ形状を細かく可視化できることを示した.
  • 川村 和将, 亀山 修一, 井上 強, 鈴木 敦
    2018 年 74 巻 3 号 p. I_141-I_147
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/01/25
    ジャーナル 認証あり
     舗装の損傷評価指標であるわだち掘れ,ひび割れ率,IRIでは,高機能舗装の局部的な損傷は評価できない.東名高速道路の静岡県区間では,バインダーの劣化による骨材飛散が点在している.この損傷も従来の評価指標では評価できないため,横断プロファイルデータから,骨材飛散のくぼみを面積で評価する指標を検討した.また,飛散断面積を平面図に色分けすることにより,損傷状態の見える化を試みた.その結果,目視点検による骨材飛散の進行度が大きくなると検討した指標である平均飛散断面積も大きくなる傾向が得られた.
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