2021 年 77 巻 2 号 p. I_145-I_153
コンクリート舗装の様々な路面を対象に,すべり抵抗性とテクスチャの関係について検討を行った.その結果,計測したテクスチャの曲線から,特定の路面波長の粗さ曲線を抽出して評価することが有効であり,すべり抵抗性には路面波長0.5mm以下の粗さによる影響が大きいことが分かった.路面波長0.5mm以下の粗さ曲線から算出した算術平均粗さ(Ra)は,DFTによる動的摩擦係数と強い正の相関を示した.BPNに対しても同様の傾向が認められたが,摩耗の程度によって関係性が異なり,同等のRaであっても摩耗作用を受けていない路面でBPNが高かった.これは,Raでは評価することができないテクスチャによる影響と考えられたため,他の指標も加えて相関分析を行った.