2021 年 77 巻 2 号 p. I_189-I_197
鉄道のバラスト軌道において,列車荷重やつき固めによる補修作業によってバラストの破砕・細粒化が進行すると,雨天時に泥土がまくらぎ下から噴出する噴泥と呼ばれる現象が生じる.噴泥が生じると軌道の沈下量が大きくなり,補修作業の頻度が増大することが課題となっている.一方,バラスト軌道の補修作業を省力化する構造として,バラストに超微粒子セメント(SFC)ミルクを注入するSFCてん充道床軌道を開発してきたが,噴泥を生じたバラスト軌道には適用することができなかった.そこで本研究では,噴泥したバラスト軌道に適用可能なSFCてん充道床軌道の施工法を提案し,沈下特性を評価した.実物大軌道供試体の繰返し載荷試験および営業線における試験施工の結果,既設線省力化軌道として十分な軌道沈下抑制効果を有することを確認した.