2009 年 65 巻 1 号 p. 914-920
本研究では,橋梁に津波が作用した際の,橋桁周辺部の流れの様子及び橋桁に作用した流体力を明らかにするため,粒子法の一つであるSPH法を用いて数値シミュレーションを行った.また,1/150縮尺の橋桁模型に段波を作用させる水理実験を行った.本研究の数値シミュレーションは,この水理実験の津波の作用条件に基づいて行い,水理実験結果とSPH法によるシミュレーション結果を比較検討して,精度と解析の整合性について検討を行った.その結果,橋桁に作用した流体の越波を表現できる解析精度を明らかにし,解析の精度を保つ解析条件の選定を行った上で,水理実験の結果との整合性をもつ解析条件を明らかにした.