土木学会論文集A1(構造・地震工学)
Online ISSN : 2185-4653
ISSN-L : 2185-4653
地震工学論文集第32巻(論文)
UPSSを適用した橋梁における橋脚の弾塑性吸収エネルギーに基づく耐震性能の評価
佐藤 知明五十嵐 晃松田 泰治足立 幸郎宇野 裕惠二木 太郎白石 晴子土田 智
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2013 年 69 巻 4 号 p. I_609-I_621

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抄録
 UPSS(反重力すべり支承)は平面すべりと斜めすべりを組み合わせたすべり支承であり,地震時の運動エネルギーは位置エネルギーに変換されながら,摩擦減衰,粘性減衰および橋脚の塑性履歴減衰により消費される.斜面角度が小さい場合には振動系は長周期化されるので摩擦減衰は大きくなるが,橋脚の消費エネルギーは小さくなる.逆に,斜面角度が大きい場合には短周期化されるので摩擦減衰は小さくなるが,橋脚の消費エネルギーが大きくなるというトレードオフの関係にある.これは,UPSSでは斜面角度により応答周期を自在に調整できることによるものであり,本論文では,応答周期を元に入力地震波の加速度応答スペクトルを用いて応答を評価できることを示した.
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© 2013 公益社団法人 土木学会
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