2014 年 70 巻 4 号 p. I_453-I_468
滑走路や誘導路などの空港施設が地震による被災を受けた際,地盤中の過剰間隙水圧上昇と有効応力の減少に伴い,地盤の支持力低下が想定される.このような地盤状況下で航空機が走行すると,航空機荷重による滑走路の変状等の発生が懸念される.本研究では,液状化前後の地盤の支持力を対象にした既往の模型振動台実験結果の再現解析を行い,加振後の過剰間隙水圧消散仮定におけるパラメトリックスタディを実施した.一連の検討結果から,アスファルト舗装直下の液状化層の過剰間隙水圧比が完全に消散しない状態でも,アスファルト舗装の支持性能が得られている可能性があることを示した.