抄録
鋼I型断面の下フランジ連結部では,千鳥配置と矩形配置を組み合わせた砲台配置と呼ばれるボルト配置を採用した高力ボルト摩擦接合継手が多く見受けられる.砲台配置の継手では,継手外側において,抵抗断面を大きく確保できるという利点がある.しかし,砲台配置において,ボルトが8列を越える,多列となった場合の設計法は明確となっていない.本論文では,8列を超える砲台配置の設計法を検討することを目的とし,砲台配置の継手に対して,弾塑性有限変位解析を行った.解析におけるパラメータはボルト配置,ボルト列数およびすべり降伏耐力比とし,それぞれのパラメータが継手のすべり強度およびすべり発生までの荷重伝達メカニズムに与える影響について検討した.その結果,多列砲台配置に対する現行の設計法が安全側の設計であることを確認した.