抄録
鳥取県では1943年鳥取地震,2000年鳥取県西部地震が発生しており,地盤構造の影響により被害状況の相違が報告されている.鳥取県内においては,微動探査の実施により地盤震動特性の把握および地盤構造が推定されている.本研究では,まず鳥取県内の地震観測点の地震記録を用いたレシーバー関数の結果を整理し,その結果と物理探査の結果を基に地盤モデルの再構築を試みた.次に鳥取県内の地震観測点のサイト増幅特性や地盤増幅度を評価し,全体の傾向を把握した.さらに地盤調査結果を地震観測点以外の地点のサイト特性評価に適用することを検討するために,改定した地盤構造モデルによるSH波伝達関数や平均S波速度,微動H/Vとサイト特性の関係を調べた.