土木学会論文集A1(構造・地震工学)
Online ISSN : 2185-4653
ISSN-L : 2185-4653
複合構造論文集第3巻(招待論文)
鋼コンクリート複合構造の模型試験と対応する要素試験の意味
中島 章典
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 72 巻 5 号 p. II_1-II_18

詳細
抄録

 種々の鋼コンクリート合成構造あるいは複合構造を実構造物に適用する場合には,構造物の全体を実験することは難しく,その挙動は縮小模型や部分模型あるいは数値解析によって推定している.そのため,実構造物を縮小した模型試験体あるいは一部を取り出した模型試験体による着目部分の挙動の確認が行われ,また,模型試験体中のずれ止めの挙動をズームアップして確認する要素試験も行われる.しかし,複合構造物中のずれ止めの挙動と要素試験体中のずれ止めの挙動が対応しているのかはあまり明確ではなく,両者の対応を確認することも課題とされている.
 本稿では,著者らが最近実施した合成はりおよび対応する押抜き試験の実験内容や結果を詳細に示し,また,ずれ止めに着目して合成はり試験と押抜き試験の対応関係を検討した結果を説明する.

著者関連情報
© 2016 公益社団法人 土木学会
次の記事
feedback
Top