2019 年 75 巻 1 号 p. 17-25
光ファイバセンサは,小型軽量,長寿命などの長所があることから,建設分野における活用が期待されて久しい.特に,分布型光ファイバセンサは,光ファイバに沿った全長のひずみ情報を得られる稀有な特長から,様々な適用が試みられている.本報告では,実際のプレストレストコンクリート構造物に分布型光ファイバセンサを適用し,ひずみ分布を定期的に計測することで,10年間の長期間にわたってひび割れ検知モニタリングを行ったので紹介する.これまでに,当該構造物にひび割れが生じていないこととともに,光ファイバセンサによる長期モニタリングの適用性を確認している.