地震工学論文集第38巻(論文)
鋼製補剛箱形断面橋脚の延性き裂照査法におけるひずみ集中補正係数に関する研究
2019 年 75 巻 4 号 p. I_109-I_122
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2019 年 75 巻 4 号 p. I_109-I_122
補剛箱形断面を有する鋼製橋脚を対象に，耐震設計で用いられることの多いbeam要素を用いたファイバーモデル解析による，延性き裂照査法について検討を行った．まず，beam解析およびshell解析を実施し基部の塑性ひずみ履歴を求め，ひずみ集中現象の比較を行った．次に，beam解析およびshell解析の塑性ひずみ履歴の比較からひずみ集中補正係数を求め，幅厚比パラメータ，細長比パラメータ，板厚といった構造パラメータがひずみ集中補正係数に及ぼす影響を検討した．さらに，補剛箱形断面に対して適用可能な，ひずみ集中補正係数の一般式を導いた．そして，beam解析結果に対し，新たに得たひずみ集中補正係数を導入して損傷度の算出を行い，shell解析結果や実験結果との比較から，その適用可能性を示した．
