2020 年 76 巻 4 号 p. I_66-I_74
東北地方太平洋沖地震や熊本地震での矩形タンクの被害調査が行われた.天井や上部の側板が破損した事例と中心より下側の側板や隅角部が破損した事例があった.前者はスロッシングによる液面揺動に起因し,後者はタンク構造体の振動が主体となるバルジングに起因すると考えられる.そこで本研究では,同一寸法のステンレス製パネル,鋼板製一体形,FRP製パネルの三種類の矩形タンクを大型振動台に設置して振動実験を行い,構造形式の違いによるバルジング振動の違いを明らかにした.この結果,側板剛性の低い構造ではバルジングの発生が顕著であり,この剛性がバルジング振動の発生に寄与していることを明らかにした.