日本臨床免疫学会会誌
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特集 : 新しい生物学的製剤を用いた難治性免疫疾患の治療
TNFα阻害によるクローン病の治療
日比 紀文芳沢 茂雄
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2004 年 27 巻 1 号 p. 16-21

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抄録
クローン病 (Crohn’s disease, CD) は原因が特定されていない難治性慢性非特異性腸炎である. その病因として病変局所における単球/マクロファージ系細胞を中心とした免疫異常反応が病態形成に大きく関与していると考えられ, 多くの基礎的研究によってIL-1, IL-6, TNF-αなどの炎症性サイトカインが炎症の惹起ならびに持続にきわめて重要であること, 中でもTNF-αはその中心的役割を果たすことが明白となってきた. そこでこれを標的とした抗サイトカイン療法が開発されクローン病においてすばらしい効果を認めている. 中でも抗TNF-αマウス・ヒトキメラ型モノクローナル抗体であるinfliximabは最も臨床応用がすすんでおり期待されている.
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© 2004 日本臨床免疫学会
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