日本臨床免疫学会会誌
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総説 特集:自己免疫疾患の病態形成に関わる細胞・分子と臨床応用
セマフォリンと自己免疫
高松 漂太熊ノ郷 淳
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2005 年 28 巻 5 号 p. 327-332

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抄録

  セマフォリン分子群は神経ガイダンス因子として,1990年代の初めに同定された分子群であるが,近年神経系以外にも器官形成や血管新生,癌の悪性化等への関与が示唆されている.免疫系においてもSema4D/CD100(以下CD100)がB細胞や樹状細胞の活性化を促進することや,Sema4AがT細胞の活性化およびTh1/Th2分化制御に関与することが明らかとなっている.更に,これらのセマフォリン分子の免疫ホメオスターシスへの関与も示唆され,免疫制御におけるセマフォリン分子の重要性が認識されつつある.本稿では,これまで明らかになっているセマフォリン分子の自己免疫への関わりに焦点を当てて紹介する.

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© 2005 日本臨床免疫学会
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