抄録
近年様々な生理的・病的状態におけるmicroRNAの役割が明らかになってきている.特に免疫におけるmicroRNAの役割については詳細な検討が進められている.関節リウマチにおけるmicroRNAの報告は,免疫系における役割が報告されていたmiR-146とmiR-155が炎症性滑膜組織に発現することが報告されて以降,様々なmicroRNAの発現が病態に関与する可能性が報告されてきている.関節リウマチにおけるmicroRNAの役割についてはまだその一部が明らかとなったにすぎないが,今後さらに詳細な検討がなされることにより,新たな治療標的やバイオマーカーとしての役割が明らかとなることが期待される.