抄録
【目的】RA患者に対する1st-biologicsとしてのABTの臨床成績を多施設共同で検討する.
【方法】関西地区を中心に35施設が参加するABROAD試験に登録された生物製剤未投与RA患者160例のうち24週以上経過した43例について有効性を評価した.【結果】SDAIの0,4,12,24週の平均値の推移は27.1→16.3→12.4→10.1と4週時で有意に低下し,以後経時的に改善した.CRP, MMP-3の0, 4, 12, 24週の平均値の推移はCRP (2.04→1.04→0.96→0.9),MMP-3 (217.1→156.7→130.0→113.2)といずれも4週時において有意に低下した.24週時点でSDAI, DAS28-CRPに基づく低疾患活動性(LDA),臨床的寛解(CR)に到達した症例はSDAI (LDA: 61.7%,CR: 11.9%), DAS28-CRP (LDA: 53.5%, CR:39.5%)であった.さらに高炎症反応群(治療前CRP≧2 mg/dl)および低炎症反応群(治療前CRP<2 mg/dl)における24週時点のSDAIによる低疾患活動性の達成割合は両群とも64.3%に達し,治療前の炎症反応が高い症例でも優れた有効性を認めた.またステロイドの平均投与量の推移は0,12,24週で3.27→2.73→2.07 mg(PSL換算)と12週以降,有意に投与量が減少した.【結語】1st-biologicsとしてのABTは高い有効性が示された.投与4週時点で有意な疾患活動性の改善が認められたことより,1st-biologicsで使用すれば効果発現の時期もTNF阻害剤と遜色がないことが示唆された.