日本臨床免疫学会会誌
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一般演題(ポスター)
P2-071  転写因子Fli-1はマウスにおいて単球,マクロファージおよび樹状細胞の分化を制御する
鈴木 英二Gary GilkesonDennis Watson渡辺 浩志Zhang Xian
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2012 年 35 巻 4 号 p. 362a

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抄録
  Ets転写因子の一種であるFli-1は免疫担当細胞を含む血球系細胞に広く発現している.我々はcarboxy-terminal transcriptional(CTA)domainを欠いたFli-1(Fli-1ΔCTA)を発現するマウスを作成し,Fli-1ΔCTAが脾のおけるB細胞の分化に影響を与えることえを報告した.免疫系細胞の分化におけるFli-1の更なる役割を知るため,mononuclear phagocytes system(MPS)の分化におけるFli-1の発現の影響を検討した.Fli-1ΔCTA/ΔCTA B6マウスでは野生型マウスと比較して骨髄において造血幹細胞とcommon dendritic cell precursors,脾においてclassical dendritic cells, plasmacytoid dendritic cellsとマクロファージ,末梢血においてpre-classical dendritic cellsと単球が増加していた.更に,Fli-1ΔCTA/ΔCTA B6マウスおよび野生型マウスの骨髄を各々のドナーマウスに移植したところ,血球系細胞と骨髄ストローマ細胞の両者のFli-1の発現がMPSの分化に影響を与えることが示された.Fli-1ΔCTA/ΔCTAマウスから得られたmultipotent progenitorsでは,野生型マウスに比べて,樹状細胞の分化に重要な因子であるFms-like tyrosine kinase 3 ligandのmRNAの発現が有意に増加していた.以上よりFli-1はMPSの分化に重要であり,また,Fli-1のCTA domainはMPSの分化を負に制御することが示唆された.
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© 2012 日本臨床免疫学会
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