抄録
Mast cellは関節リウマチ滑膜組織にてその数の増加や,関節液中のmast cell特異的顆粒成分tryptaseおよびhistamineの濃度上昇が報告され,その病態への関与が推測される.我々はこれまでにsynovial fibroblast由来のIL-33がmast cellの顆粒成熟化および炎症性サイトカインの産生を誘導し,関節炎症に促進的に作用することを報告した.さらにわれわれは,in vitroのco-culture experimentでsynovial fibroblast-mast cell間にamplification loopが形成され,Il-33/ST2 receptor pathwayがその形成に寄与することを明らかにした.IL-33 receptor KOマウスにおいて関節炎は軽減し,また炎症関節部においてIL-6, IL-1bおよびIL-33のmRNA発現は有意に低下していた.Mast cellは滑膜組織における主要なST2 receptor発現細胞であり,IL-33/ST2 pathwayはmast cell/fibroblast interactionに作用し,関節炎症促進的に作用することが推測される.IL-33は関節炎症の新規治療のターゲットになりうることが示唆された.