抄録
【目的】濾胞性ヘルパーT(Tfh)細胞はB細胞機能を制御する新規T細胞サブセットである.我々は,Tfh細胞の分化において他のヘルパーT細胞サブセットとの可塑性を報告してきたが,RAにおける自己免疫異常への関与は不明である.【方法】健常人10名,RA患者49名,他の自己免疫疾患患者35名から採取した末梢血単核球を,8 color FCMを用いてヘルパーT細胞サブセットを分画した.さらに,各サブセット間および患者背景との相関を解析した.【結果】健常人およびRA患者末梢血では,Th1細胞(CXCR3hi CXCR5neg),Th17細胞(CCR6hi CXCR5neg),Tfh細胞(CXCR3neg CCR6neg CXCR5hi)が検出されたが,各サブセットの比率に変化を認めなかった.RAではTfh細胞が活性化しており,その割合が自己抗体価(ACPA)と有意に相関した.さらに,Tfh/Th1/Th17の全ての形質をもった細胞集団(CXCR3int CCR6int CXCR5int)の割合がRAで特異的に増加し,炎症反応(CRP,ESR),疾患活動性(SDAI)と有意な相関を認めた.【考察】健常人ではCD4+ T細胞分画のバランスが維持されるのに対して,活動期のRAでは可塑性を有するTfh様の活性化したエフェクター亜集団が出現し,RAの病態形成に関与する可能性が示唆された.