日本臨床免疫学会会誌
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W5-4  若年性特発性関節炎からみた自己炎症疾患
今川 智之
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2014 年 37 巻 4 号 p. 314a

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抄録
  若年性特発性関節炎(juvenile idiopathic arthritis; JIA)は,16歳以下に発症する原因不明の慢性関節炎であり,小児リウマチ性疾患において最も頻度の高い炎症性疾患である.その病態には炎症性サイトカインの異常産生を生じることが関わっていることが明らかとなり,治療においてもこの炎症性サイトカインを標的とした複数の生物学的製剤が用いられている.特に全身型JIAは関節炎の他に特徴的な弛張熱や肝脾腫や漿膜炎など全身性の炎症症状を示すことが特徴であり,その臨床特徴より小にリウマチ性疾患のみならず自己炎症疾患にも分類されるようになっている.
  JIAの病態において炎症性サイトカインの関連は明らかとなっているが,サイトカイン産生亢進を生じるメカニズムは明らかにはなっていない.しかしながら,JIA症例ではしばしばインフルエンザや風疹ウイルス,EBウイルスなどのウイルス感染や各種ワクチン接種により再燃など疾患活動性上昇を認める.さらに全身型JIAの重症例としてマクロファージ活性化症候群(MAS)を認めることがある.このMAS症例ではI型インターフェロン発現に関わるIRF5遺伝多型が発症に関連していることが判明している.これらの事象よりJIAにおいて自然免疫に関連する免疫制御に何らかの過剰応答を来たしている可能性が考えられる.
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© 2014 日本臨床免疫学会
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