日本臨床免疫学会会誌
Online ISSN : 1349-7413
Print ISSN : 0911-4300
ISSN-L : 0911-4300
一般演題(ポスター)
P1-008 関節リウマチ合併二次性シェーグレン症候群に対するアバタセプトの有用性
坪井 洋人松本 功萩原 晋也高橋 広行柳下 瑞希高橋 秀典藏田 泉廣田 智哉江辺 広志横澤 将宏浅島 弘充梅田 直人近藤 裕也平田 信太郎齋藤 和義田中 良哉寳來 吉朗中村 英樹川上 純住田 孝之
著者情報
ジャーナル フリー

2015 年 38 巻 4 号 p. 312b

詳細
抄録

  【目的】関節リウマチ(RA)合併二次性シェーグレン症候群(SS)に対するアバタセプトの有効性と安全性を明らかにする.【方法】20歳以上のRA合併二次性SSを対象に,オープンラベル,多施設共同,前向き観察研究(ROSE trial)を行った.1)主要評価項目はアバタセプト開始52週間後の,SDAIの寛解割合とした.2)副次評価項目として,サクソンテスト,シルマーテストを評価した.3)52週間の継続率,観察期間中に発生した有害事象を解析した.【結果】36例が登録され,平均年齢54.9±14.0歳,全例女性であった.1)アバタセプト開始後,SDAIは20.6±11.2(0週,ベースライン)から10.0±10.5(52週)に有意に低下した(P<0.05).SDAI寛解を達成した症例数は,0例(0週)から12例(33.3%)(52週)に増加した.2)サクソンテストによる唾液分泌量は,2136±1809(0週)から2397±1878(24週)mg/2分に有意に増加した(N=34,P<0.05).シルマーテストによる涙液分泌量は4.2±4.8(0週)から6.4±7.8(24週)mm/5分に有意に増加した(N=30,P<0.05).3)36例52週間の観察期間で,継続率は80.6%(29/36例)であった.有害事象は12件,10症例で発生し,うち7件は感染症であった.【結論】RA合併二次性SSのRA所見およびSS所見に対して,アバタセプトの有効性が示された.

著者関連情報
© 2015 日本臨床免疫学会
前の記事 次の記事
feedback
Top