日本臨床免疫学会会誌
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WS3-2 皮膚炎症のイメージング
本田 哲也
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2016 年 39 巻 4 号 p. 351b

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抄録

  皮膚では自然免疫系細胞,獲得免疫系細胞が複雑に絡み合って多彩な病態を形成する.獲得免疫反応において,皮膚樹状細胞とT細胞は中心的役割を果たす細胞集団である.皮膚樹状細胞は,皮膚に侵入した異物(抗原)を取り込み,皮膚局所に浸潤した抗原特異的T細胞に抗原を提示する.抗原刺激を受けたT細胞は,種々の炎症性サイトカインを産生し,炎症を惹起する.ここで,樹状細胞が抗原提示するためには,また樹状細胞とT細胞が遭遇するためには,それぞれの細胞は適切に皮膚組織を移動する必要がある.この破綻は,不十分な生体防御反応や,逆に過剰な防御反応を誘導する.すなわち,獲得免疫反応時における樹状細胞動態やT細胞動態がどのような制御メカニズムを受けているかを解明することは,炎症制御メカニズムを考える上で非常に重要である.我々は,生体イメージングの手法を用いて,獲得免疫反応における皮膚樹状細胞・T細胞の動態とその制御メカニズムについて解析を行ってきた.その過程で,皮膚でのT細胞の活性化と動態制御にProgrammed cell death-1(PD-1)を介したメカニズムが重要な役割を果たしていること,また皮膚樹状細胞が皮膚で抗原提示するために形成する組織構築や,その形成制御因子を見出した.本講演では,それらの結果について概説したい.

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© 2016 日本臨床免疫学会
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