日本臨床免疫学会会誌
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一般演題(ポスター)
P1-07 繰り返し外来抗原刺激によるSLEモデルマウスにおける自己抗体産生誘導性CD4陽性T細胞の病原性の解明
高橋 令子積山 賢塩沢 俊一
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2016 年 39 巻 4 号 p. 378a

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抄録

  我々は,マウスへの外来抗原の繰り返し刺激によって,CD4陽性T細胞は自己抗体産生を誘導し,CD8陽性T細胞はcytotoxic T lymphocyteに分化し腎炎などの組織障害を惹起して,SLEを発症することを発見した(Tsumiyama K PLoS One 2009).この自己抗体産生誘導性CD4陽性T細胞は,マウスへの細胞移入実験によってCD45RBlowPD-1+の分画であることを解明した.しかし,PD-1は負の免疫制御に重要な分子であり,この分画のCD25陽性にはFoxp3陽性制御性T細胞(Treg)が含まれ,CD25陰性にはIL-10産生LAG3陽性Tregが含まれる.よって,自己抗体産生誘導性CD4+CD45RBlowPD-1+ T細胞の病原性を解析した.この細胞集団はCXCR5やICOSの発現が上昇し,IL-21を産生する事から,follicular helper T細胞の性質を持つ事が解明された.加えて,Foxp3陽性Tregを除いてこれら細胞集団を採取しCD3/CD28刺激下で5日間培養すると,IFNγの産生が亢進しIL-2の産生が低下する事から,cell senescenceの特徴も有する事が解明された.この細胞集団の中のFoxp3陽性Tregに関しては,CD3/CD28刺激下で3日間培養すると,Foxp3+IFNγ+細胞を認め,サイトカイン産生細胞に変換するTregの可塑性の亢進が示唆された.これらの結果から,繰り返し抗原刺激後CD4+CD45RBlowPD-1+ T細胞は,自己抗体産生に適した機能を有している事が解明された.この細胞集団の分化,PD-1の発現機序を解析中である.

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© 2016 日本臨床免疫学会
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