日本臨床免疫学会会誌
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一般演題(ポスター)
P1-21 末梢血免疫担当サブセットのトランスクリプトーム解析による全身性エリテマトーデスの病態解明
竹島 雄介岩崎 由希子太田 峰人白井 晴己夏本 文輝花田 徳大石垣 和慶住友 秀次鈴木 亜香里高地 雄太岡村 僚久久保 充明藤尾 圭志山本 一彦
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2016 年 39 巻 4 号 p. 385a

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抄録

  全身性エリテマトーデス(SLE)は全身性自己免疫疾患であり,自己反応性B細胞や制御性T細胞の病態形成における重要性がこれまでの研究より示唆されているが,病態の全容は不明である.我々は,末梢血免疫担当細胞のサブセット毎のトランスクリプトーム解析を行うことにより,SLEの病因・病態に迫ることを試みている.当院当科外来通院中のSLE50例と健常人30例の末梢血から計21サブセットをFACSにてソーティングを行いRNA-seqを用いた次世代シークエンス(NGS)解析を進めている.各サブセットの存在比としては,SLEのT細胞分画ではTfhは減少し,B細胞分画ではplasma blastが増加していた.RNA-seqにより,細胞種によらずinterferon signatureの増強を認めるが,細胞種によりDEGs(differential expression genes)が異なることが示された.また,遺伝子共発現ネットワーク解析(WGCNA: Weighted Gene Co-expression Network Analysis)を行うことで,SLEのB細胞において臨床パラメーターと自己抗体産生に繋がる分子群の発現が関連していることが示唆された.我々の検討において細胞数5000程度から安定してLibraryを作成しNGS解析を行うことは可能であり,かつ,ネットワーク解析の手法を通じて臨床パラメーターと関連のある遺伝子群を同定することで,サブセット毎のRNA-seqからSLEの詳細な病態解明に繋がる知見を得ることが期待される.今後,症例を蓄積して解析を進めることが重要と考えている.

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© 2016 日本臨床免疫学会
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