日本臨床免疫学会会誌
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一般演題(ポスター)
P1-20 d-ROMsテストを用いた全身性エリテマトーデス患者における酸化ストレスの評価とその意義
安藤 誠一郎浅井 悠貴天野 浩文山路 健田村 直人高崎 芳成
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2016 年 39 巻 4 号 p. 384b

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抄録

  【目的】酸化ストレスとは「生体の酸化反応と抗酸化反応のバランスが崩れ,前者に傾き,生体にとって好ましくない状態」とされる.近年SLEの病態形成においてNETsが重要な役割を担うと言われている.NETsの形成は活性酸素種(ROS)に依存する一方,酸化ストレスの原因となるすべての化学物質は大きくはこのROSに分類されるため,酸化ストレスがNETs形成に関与していると考えられる.今回我々は酸化ストレスの指標としてd-ROMsテストを用いてSLE患者の活動性が高い時期と寛解の時期,および健常人との比較を行いその意義を検討する.【方法】当院にて加療中のSLE患者のうち寛解状態にある40例の保存血清検体を用Dacron製F.R.E.E.(Free Radical Elective Evaluator)を用いて酸化ストレス度(Reactive Oxygen Metabolites,d-ROMsと抗酸化力(Biological Antioxidant Potential,BAP)を測定した.40例のうち20例では疾患活動期の保存血清を用いて測定・評価が可能であった.健常対照10例も同様に測定を行い,それぞれの群間で比較検討を行った.【結果】SLEの活動期・寛解期・健常対照の各群のd-ROMs,BAP,およびその比を用いて算出するOSI(酸化ストレス比)いずれの指標においてもSLE群と健常対照群に有意差が見られた.【結論】SLE患者の活動期,寛解期いづれも健常対照と比較してより酸化ストレス状態であることが示され,NETsの形成を介したSLEの病態形成への関与が考えられた.

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© 2016 日本臨床免疫学会
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