日本臨床免疫学会会誌
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一般演題(ポスター)
P1-29 関節リウマチの免疫異常に対するアバタセプトの経時的効果
三嶋 耕司新納 宏昭井上 靖吉澤 誠司吉澤 滋永野 修司西坂 浩明澤部 琢哉押領司 健介多田 芳史三苫 弘喜赤星 光輝有信 洋二郎大塚 毅上田 章大田 俊行中島 衡塚本 浩赤司 浩一堀内 孝彦
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2016 年 39 巻 4 号 p. 389a

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抄録

  【目的】関節リウマチ(RA)に対する治療は,生物学的製剤の台頭によって大きく進歩した.アバタセプト(ABA)はRAの滑膜炎や関節破壊を抑制するが,本疾患の免疫異常に対する作用については不明な部分が多い.本研究では,ABA治療後のリンパ球サブセットと自己抗体価の変化を通じて,RAの免疫異常を経時的に解析した.【方法】生物学的製剤未使用のRA患者25例を対象にABAを投与し,疾患活動性の評価に並行し,フローサイトメトリー法による末梢血リンパ球サブセット解析や自己抗体価測定を経時的に行った.【結果】RA患者のABA治療後,疾患活動性の低下とともにTfh,central memory CD4+T細胞,effector memory CD4+T細胞は減少,一方でnaive CD4+T細胞の増加を認め,T細胞活性化は早期より全般的に低下していた.加えて,制御性T細胞の減少も認めた.これらのT細胞サブセットの変化に比して,抗CCP抗体,リウマトイド因子(RF)などの自己抗体価,B細胞サブセット,CD8+T細胞サブセットは変化に乏しかった.疾患活動性,RFとTfhの変化量に相関を認めた.【結論】RAに対するABA治療によって疾患活動性が低下するとともにCD4+T細胞サブセット,RFなどの免疫異常も変化し,本疾患の免疫学的異常が一部是正されている可能性が強く示唆された.

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© 2016 日本臨床免疫学会
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