日本臨床免疫学会会誌
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アザチオプリンにより下肢の激痛とショック症状を惹起した自己免疫性肝炎
眞田 功河野 文夫塚本 敦子清川 哲志
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2000 年 23 巻 2 号 p. 129-134

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抄録
自己免疫性肝炎として10カ月間プレドニゾロン(PSL)内服で観察中の24歳女性.平成7年6月,全身倦怠感,食欲不振に気付き,肝障害増悪が判明.入院となりPSLの増量で肝機能は改善した. PSL減量とともにアザチオプリンが投与開始となった. 10日後高熱と頚部リンパ節腫大が出現.アザチオプリン中止となり抗生剤点滴開始. 9月5日アザチオプリン再投与.その2時間後,腰部より下肢にかけ激痛出現.そのあと悪感,高熱,低血圧が出現し抗生剤を投与された.血液培養は陰性だった.低血圧は2日で回復した. 10月5日,外来で処方されたアザチオプリンを内服した. 2時間後,再び同様の症状が出現した.2回ともアザチオプリン内服で下肢の激痛,低血圧が生じアザチオプリンによる過敏症と思われた.
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