抄録
自己免疫性肝炎として10カ月間プレドニゾロン(PSL)内服で観察中の24歳女性.平成7年6月,全身倦怠感,食欲不振に気付き,肝障害増悪が判明.入院となりPSLの増量で肝機能は改善した. PSL減量とともにアザチオプリンが投与開始となった. 10日後高熱と頚部リンパ節腫大が出現.アザチオプリン中止となり抗生剤点滴開始. 9月5日アザチオプリン再投与.その2時間後,腰部より下肢にかけ激痛出現.そのあと悪感,高熱,低血圧が出現し抗生剤を投与された.血液培養は陰性だった.低血圧は2日で回復した. 10月5日,外来で処方されたアザチオプリンを内服した. 2時間後,再び同様の症状が出現した.2回ともアザチオプリン内服で下肢の激痛,低血圧が生じアザチオプリンによる過敏症と思われた.