日本慢性看護学会誌
Online ISSN : 2435-7782
Print ISSN : 1882-2061
血液透析患者の口腔乾燥改善を目的とした口腔ケアプログラムの開発・評価-混合研究法による評価-
古庄 夏香松本 智晴粟野 秀慈岩﨑 正則前田 ひとみ
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論文ID: 202418002

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抄録

目的:本研究者らが口腔乾燥改善を目的として開発した血液透析患者に対する外来透析時の口腔ケアプログラムによる効果を,口腔乾燥関連因子に加えて,口腔細菌数,栄養関連因子によって評価することである.
方法:外来透析中の18歳以上で透析導入から3か月以上経過し,認知機能低下のない者を対象に本研究者らが開発した口腔ケアプログラムを3か月間実施した.口腔内関連データ,栄養関連データは,ウイルコクソンの符号順位検定で介入前後を比較,口腔ケアによる変化の自覚はインタビュー調査をし内容分析を行った.
結果:対象者は26 名,平均年齢は65.3 ± 13.7歳,平均透析歴は12.0 ± 11.0年であった.口腔細菌数は介入後は有意に減少し,総タンパク値は上昇した.また,対象者は口腔内の衛生状態,出血や炎症,口腔乾燥の改善を自覚し,水分摂取量の減少や食事のしやすさを感じていた.
結論:本プログラムによる外来透析時の口腔ケアは透析患者の口腔乾燥感の改善,口腔細菌数の減少,総タンパク値改善への効果があることが示された.

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