目的:訪問看護師が行うアドバンス・ケア・プランニングを地域から病院へつなぐ連携のあり様を明らかにし,ACPを連携する際の今後のあり方の示唆を得る.
方法:訪問看護ステーションの看護師6名を対象とし,半構造化インタビュー法を実施し,質的記述的に分析した.
結果:【訪問看護師のACPコミュニケーション技術】【ACP実践の難しさ】【ACPの知識と経験のある職種のいる窓口】【機を逃さないタイミングでの伝達】【ACPに関する情報提供内容の取捨選択】【病院への情報伝達過程での障壁】【看看連携の強化】【地域医療の信頼構築】【ICT(Information and Communication Technology)を活用した情報共有】の9カテゴリーが抽出された.
結論:訪問看護師は,知識と経験のある職種のいる窓口に,機を逃さないタイミングで,ACPに関する情報提供内容の取捨選択を行いながら情報提供している.普段から地域での信頼関係を構築し,ICTを活用した情報共有も実施していることが見いだされた.今後は,ACP連携では何の情報が必要かを明らかにし,ツール作成や場を設け,ICTも取り入れながら情報共有することが必要であることが示唆された.
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