抄録
本研究では小学生期男児レスリング選手の体力・運動能力の発達特性を明らかにすることを目的とした。対象者は小学生期の男児レスリング選手延べ291名であった。アロメトリー式“y= bxa”を得るために、身長に従って分類した測定値を両対数グラフにプロットした。変移点を算出した結果、20m走速度は身長約118cmで変移点が認められた。立ち幅跳び、反復横跳び、リバウンドジャンプ指数、タックルジャンプは身長約143cmで変移点が認められた。主な結果は以下のとおりである。
1. 前方への瞬発力と敏捷性およびタックル動作の発達は相似である。
2. 前方への瞬発力と敏捷性およびタックル動作の発達は、思春期ピークを迎える直前まで継続して発達する。