トレーニング指導
Online ISSN : 2434-3307
Print ISSN : 2433-6742
原著研究論文
ベンチプレスにおける最大筋力と最小速度閾値との関連性 ―最大挙上重量の体重比からの検討―
砂川 力也福地 修也
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2024 年 7 巻 1 号 p. 3-10

詳細
抄録
本研究は、ベンチプレスにおける最大挙上重量(1RM)の体 重比に着目し、最大筋力と最小速度閾値(MVT)との関連性を 明らかにすることを目的とした。健常な男女大学生189名を対象 にベンチプレス1RM測定を実施した。その結果、ベンチプレスの 相対強度と平均速度との間には、非常に強い負の相関関係が認 められ、1RM体重比とMVTの間には、弱い負の相関関係が認 められた。また、1RM体重比の上位群と下位群を比較した結果、 1RM体重比は、上位群が下位群より有意に大きく、MVTは、上 位群が下位群より有意に小さかった。さらに両群において相対強 度と平均速度との間には、非常に強い負の相関関係が認められ、 それぞれ回帰式が得られた。このことから、ベンチプレスでの相 対強度と平均速度の関係は、極めて安定した値であることが明 らかとなり、MVTは、トレーニング熟練度の要因の影響を受ける 可能性が示唆された。
著者関連情報
© 2024 日本トレーニング指導学会
次の記事
feedback
Top