抄録
IT に代表される情報通信技術の飛躍的な発展によりグローバル化・ボーダレス化が一段と進行する中、コスト競争力のない日本が 21 世紀においても国際競争力を維持・強化していくためには、日本企業の強みである独創技術を活かした高付加価値製品として継続して選択されなければならない。そのためには企業は技術開発や製品開発で終わらせることなく、高付加価値製品としての選択を容易にする独創技術イメージをダイレクトに顧客の中に形成し、強みである技術を顧客に結び付ける技術インテリジェンスが重要になってくる。本研究では、技術を基盤とした付加価値創造の競争軸を考えるとき、日本企業に広く応用できる技術を顧客に結び付けるシーズ成果としての技術とニーズ対応としてのブランドを融合した IT としての技術ブランドを通じた新たな競争軸を検討した。