日本臨床免疫学会総会抄録集
Online ISSN : 1880-3296
ISSN-L : 1880-3296
第34回日本臨床免疫学会総会抄録集
セッションID: 14-4
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一般演題
SLEにおける末梢血リンパ球のCD62L及びケモカインレセプターの発現の検討
*渡邉 崇鈴木 淳満尾 晶子仲野 総一郎玉山 容碩片桐 彰名切 裕天野 浩文野沢 和久森本 真司戸叶 嘉明高崎 芳成
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抄録

<目的>SLEの末梢血リンパ球のCD62L及びケモカインレセプターの発現を解析して、T-B細胞を細分類し体内の動態について予測する事を試みた。<方法>ACRの診断基準を満たすSLE患者10例と健常人10例を対象とした。末梢血リンパ球を全血で染色した後、フローサイトメーターを用い、T細胞・B細胞それぞれのpopulationについて発現の割合を解析した。T細胞についてはCD4陽性T細胞に絞り、3重染色で解析を行った。さらに、活性化T細胞内でのpopulationを調べるためにビーズとMACSを使ってCD4T細胞を分離し、その上でHLA-DRを用いた3重染色で解析を行った。<結果>SLEではNaïve T細胞(Tn)が減少し、Effector T細胞(Te)が増加していた。B細胞上においてはCXCR3がCXCR4より高発現していた。活性化リンパ球においては、DAIが高くHLA-DRが高い症例でeffector memory・follicular helper T細胞が多い傾向を認めた。<考察>SLEではリンパ組織でNaïve T細胞が活発にmemory T細胞に分化し、炎症局所に移行し、リンパ組織から出たB細胞も炎症局所へ移行する可能性が示唆された。

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© 2006 日本臨床免疫学会
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