日本臨床腎移植学会雑誌
Online ISSN : 2760-1714
Print ISSN : 2187-9907
メディカルスタッフ優秀賞受賞論文
腎移植後のがんおよび眼科・歯科検診の受診状況に関する調査報告
栗本 加奈美西村 美和長谷川 香織原田 浩
著者情報
ジャーナル 認証あり

2025 年 13 巻 2 号 p. 179-182

詳細
抄録

腎移植後の患者は免疫抑制療法により感染症や腫瘍性疾患などの有害事象のリスクが高く,定期的な検診の重要性が指摘されているが,実際の受診状況は十分に把握されていない。本研究では,当クリニックを定期受診した腎移植レシピエント 384名を対象にアンケート調査を行い,各種検診の受診の実態と課題を明らかにした。胃がん検診53.4%,大腸がん検診47.6%,乳がん検診54.5%,子宮がん検診49.7%,一般健診49.5%,眼科検診43.5%,歯科検診 56.0%と,いずれも受診率はおおむね半数前後にとどまった。検診の必要性に対する認識不足や情報提供の不足,受診の手間など,複数の要因が背景にあると考えられた。腎移植後の長期的な管理において,定期的なフォローアップに加え,検診の重要性を伝えるとともに,受診支援体制の強化が重要な課題である。

著者関連情報
© 一般社団法人日本臨床腎移植学会
前の記事 次の記事
feedback
Top