日本計算機統計学会シンポジウム論文集
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Weylによる不変式対max-plus不変式とパラメトリックな手法対ノンパラメトリックな手法の平行性について(セッション-3)
松井 清久保 奨
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p. 33-36

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抄録
対称群に関する基本不変式はパラメトリックな統計手法を支える。統計計算においてデータの多項式、有理式、解析関数、連続関数の基本的な式であるのみならず、データ追加削除等で基本不変式の中でもWeylの基本不変式が重要な役割を演じることはすでに報告している[1]。現実の統計解析において、データセット開示と秘匿の問題で、データセットを開示せず統計解析を実行する方法、偽データセットで代理させる方法はすでに報告している[2]。一方パラメトリックな手法とノンパラメトリックな手法には平均と中央値のように不完全ながらパラレルな関係がある。この関係に超離散化が重要な役割を果たし、Weylの基本不変式を超離散化したmax-plus不変式が同様にノンパラメトリックな手法の一部を支える不変式であり、パラメトリックとノンパラメトリックのパラレルな関係を導く。順序統計量などノンパラメトリックな手法の多くは連続関数で記述できるが、現在の数値解析では対称群に関し不変な連続関数に対しWeierstrassの多項式近似定理を用いて計算することは一部を除いて現実的ではない。例えば中央値の位置づけ、順序統計量の位置づけ、範囲の多次元化の位置づけ、shiftのHodges-Lehmann推定量の位置づけなど、超離散と不変式の織りなす世界の可能性に言及する。この意味でmax-plus不変式に基づく世界をmax-plus統計学と呼ぶ。これを支える純数学的な予想と一部の解決に言及する。データ欠測、データ追加削除等の可能性、代理が可能な偽データセット生成の可能性について言及する。この問題に取り組むとmax-plus統計、一部のノンパラメトリックな統計手法がどちらかといえば差ではなく比の世界に関わることを認識させる。
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© 2007 日本計算機統計学会
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