計算機統計学
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2変量応答データに基づく2処置間の優劣比較のための群逐次検定
今田 恒久道家 暎幸
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2000 年 12 巻 2 号 p. 125-135

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抄録

従来, 群逐次検定方式の研究は1変量正規応答または2値反応の群観測値をもとに, 2処置間の効果の差を逐次的に検定するための方式の開発が主な目的であった.本研究は反応が2変量正規分布に従う群観測値をもとに, 2処置間の優劣を表す複合仮説に関する群逐次検定方式の考案が目的である.初めに2処置間の優劣関係を表わす仮説を設定し, 尤度比検定法により, この群逐次検定での検定統計量を導出する.その検定統計量をもとに, 2変数関数に拡張した繰り返し信頼限界, 検出力を定義することによりこの群逐次検定方式を構築する.最後にシミュレーションにより, 相関係数の値がこの繰り返し信頼限界と検出力にどのように影響されるかを考察する.

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© 2000 日本計算機統計学会
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