計算機統計学
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原著論文
Echelon scan法による高リスクな空間クラスター検出法の提案
竹村 祐亮石岡 文生栗原 考次
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2021 年 34 巻 1 号 p. 23-43

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抄録
 本論文では, 空間データのクラスター検出を可能にする新たな手法を提案する. これまで, 各種のクラスター検出手法が提案されているが, 検出されるクラスターの持つ形状に制限が設けられていたり, リスクの低い領域を含むような, 実際の感覚とは異なるクラスターを検出してしまうといった問題点がある. 提案手法では, データの持つ空間的階層構造に注目し, その上位階層の抽出を行うことで既存手法の問題の解決を試みる. また, 提案手法は既存手法と比べ計算コストを大幅に低減させるため, 大規模空間データへの適用を可能にする. 実際に, シミュレーションによって提案手法のクラスター検出精度を検証するとともに, 既存手法と比較することで提案手法の有効性を示す.
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© 2021 日本計算機統計学会
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