計算機統計学
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射影追跡 : その考え方と実際
岩崎 学
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1991 年 4 巻 2 号 p. 41-56

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抄録

射影追跡は,多次元データのもつ特徴的な構造を,直線あるいは平面などの低次元空間に線形射影することによって探るデータ解析手法であり,コンピュータの計算能力およびそのグラフィック機能を活用するものである,本論文では,射影追跡の考え方ならびに実際の計算法を概観し,いくつかの例に適用した結果を報告する. 射影追跡は,射影の興味深さを表す射影指標と呼ばれる関数の最大値を与える射影を探し出すという手順で実行される.そして,射影の興味深さを非正規性としてとらえる点に特徴がある.また,射影追跡ならびにその考えに基づく多変量解析手法は,高次元空間ではデータ点間の距離が大きくなってしまうという「次元の呪い」を回避できる利点をもっている.

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© 1991 日本計算機統計学会
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