抄録
粉末試料NaClO4・H2Oの脱水と熱分解を自作のAE-DTA同時測定装置を使って研究した。NaClO4・H2O試料を加熱すると70-300℃と450-575℃の温度域に,それぞれ低温と高温AEピークが生じ,後者のピークはピークa~fから成り立っていることが分かった。高温顕微鏡による“in-situ”観察から,低温と高温AEピークの発生起因を推測した。低温と高温AEピークの周波数依存性を共振型AEセンサーを使用して調べ,さらに,分解によって発生した気泡の動きによる80と140kHzに単一のピーク周波数を持つスペクトルが得られた。