抄録
日本工業規格熱分析通則,JISK129;1994は制定から10年以上過ぎ,最近の熱分析装置及びソフトウエアに適合しない項目が多く認められるようになった。関連する産業界から,最近の分析機器の進歩に追随するため,通則の改定が要望されていた。今回,熱分析用語の統一を図ること,動的粘弾性測定を加えること,周辺機器の種類を増やすこと,装置構成図面をコンピュター対応の統一的な形式に改定し,かつ熱分析データの質の管理を加えるなどを,主な目的としてほぼ全面改訂を行った。改定された通則は,関係機関の審査を経て,熱分析通則JISK129;2005として制定された。