比較眼科研究
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ヒト眼科用検査装置を動物実験に用いる為の観察台と固定器の考案
坂本 雄二小河 貴裕
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1992 年 11 巻 1-2 号 p. 1-2_37-1-2_41

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抄録

ヒト眼科用検査装置をウサギに用いて動物実験を行う場合の、動物に与えるストレスが大きい、観察に補助者を必要とする、あるいは観察条件が安定しない等の種々の問題点を改善する為に、ウサギ用固定缶および観察台の試作品を作製した。固定缶はアルミボディーで前肢を伸ばせるスペースを確保し、首を乗せる位置を低くしてウサギの受けるストレスを軽減するよう工夫し、また持ち運びの面も考慮して軽量化もはかった。観察台はアルミを主体とした金属製とし、二台のパンタグラフを同時に動かせるように連結したもので高さ調節を行い、ローラーベアリング付きの小型パンタグラフで角度調節を行った。また機器への影響を少なくするために軽量化を試みた。試作品を使用した結果、試作固定缶ではウサギのケガ、体調の変化が著しく減少し、また、観察に関しては補助者を必要とせず、しかも短時間で観察が可能であった。

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© 1992 Japanese Society of Comparative and Veterinary Ophthalmology
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