2002 年 21 巻 3-4 号 p. 123-127
安全性試験に汎用されているアルビノラットにおけるパターン刺激を用いた視覚誘発電位の測定条件を検討した。
測定は、視覚野に相当する頭蓋骨に外科的に埋め込んだ電極を用いて、キシラジン及びケタミン投与下で実施した。視覚刺激は白黒が反転するチェッカーボードを用いた。その結果、陽性波P1に陰性波N1が続く波形が認められ、チェッカーサイズが100mm以上において、P1潜時に個体間及び測定間の再現性が認められた。また、steady-state型の波形が8Hz以上の刺激頻度で認められた。刺激輝度の変化による波形への影響は認められなかった。
以上のことから、アルビノラットにおいてパターン刺激を用いたVECPは、視覚機能検出法として応用可能と考えられた。