抄録
市販のシルマー試験紙をマウスには1.5mm幅に、ラットには3.0mm幅に加工(イヌは市販のサイズ:5.0mm)し、涙液分泌量を測定した。また、アトロピンの1mg/kg(マウス、ラット及びイヌ)およびピロカルピンの30mg/kg(マウスおよびラット)あるいは3mg/kg(イヌ)を皮下投与し、その影響を評価した。その結果、いずれの動物種においても、アトロピンでは涙液分泌量の減少が、ピロカルピンでは増加が認められた。以上のことから、市販のシルマー試験紙を動物種に合わせて適切な幅に加工することで涙液分泌量測定が可能となり、眼毒性評価の一助となると考えられた。